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2013/09/28

江ノ島 少年の詩

こんにちは!YOJIです!
夏の実体験のもと…

短編小説

「江ノ島 少年の詩」

ご覧下さい(^^)

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「お前にはムリじゃろ〜!?
        
   あきらめるんじゃな。。」

高2の夏。

三者面談の帰りの車内

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祖父から言われた一言
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「尊敬する父と同じ仕事に就きたい。」

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先生と祖父、2人に、勇気をだして、初めて将来の夢を告白した、

あの夏のお話。
 

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父子家庭で育ってきた17年間。

周囲は、僕に対して、

まるで干渉することなく、

怒ることもなく、

いつも

「お前の好きなように、
 やりたいようにやりなさい。」

野球部を辞めた時も、
タバコで謹慎処分になった時も、

  みんな、 ただ優しかった。

欲しいものは何でも買ってもらったし、バイトなんてしたこともなかった。

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そんな僕の遊び相手は

いつも爺ちゃんだった。

祖父はこの江ノ島で生まれ、育った人だ。

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あまり学校に馴染めない僕は、家に帰ると、いつも爺ちゃんの部屋のドアを真っ先にノックした。

「ほ〜い。誰じゃ??」

「爺ちゃん遊び行こっ!!」

「あけてぇ〜!!」
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「誰じゃ??合言葉を述べよ!」

「じぇッじぇじぇ〜 !!」

爺ちゃんは色んな所に連れて行ってくれた。。

色んな江ノ島を僕に教えてくれた。

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爺ちゃんはビール、僕は、アイスを片手に、

色んな所に。。

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そんなジイちゃんとの

昔からの約束。

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「海へは、決して近づくな」

「浜辺に行ってはならない」

「海は、二十歳(ハタチ)         になってから」

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。。。。。。。

父はプロサーファーだった

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たくましき、海の男。。。

家にはほとんど帰らなかったが

「オレは、江ノ島を愛してる。」

洋服を着替えて、慌てながら、

家を飛び出す父の背中は、かっこよかった。

海は、父の仕事場だ。

小5の頃に教えられて以来、

決して邪魔してはならないんだ

そう教えられて僕は育ったんだ

。。。

でも、

夏休みも終盤、

宿題も頑張って終わらせたから、

最後の思い出に、、、

ジイちゃんにお願いした。

「海に連れてってくれないか?」

「ジイちゃんとの約束、
    破っちゃダメかな?」

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それから2日後

8月30日

金曜日の夜

めずらしく、爺ちゃんが僕の部屋をノックしてきた

「合言葉は??」

。。。

「明日、茅ケ崎で

   父ちゃんが大会に出る。」

… !?

「朝の7時じゃ。

7時に、ジィの部屋をノックするのじゃ。

  分かったな。

待っておるからな。

           遅れてはならんぞ。。」

…!?

…!!!

翌朝、

僕は大寝坊した。

15時過ぎに約束のドアをノックする!!

爺ちゃんも、まだぐっすりと眠っていた。

なんてこった。。

江ノ島の海へ

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爺ちゃんの愛車で海へ急ぐ

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頼むジイちゃん!! 早くっ!!!

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その時

事件は起こった

茅ケ崎カーブを曲がった

その時

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父さんッ!!!

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そこで見た

父さんと誰か

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それは、一瞬の出来事

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海を見た

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江ノ島の夏

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父ちゃんは、プロとして、

最高の夏を演出していたのだ… …

父の仕事を目指す決意が固まった

その瞬間だった。

少年の夢は また来年に

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